ピザメニューの原価率を考える

ピザは、メニューの組み立て方によって、原価率と粗利益を調整しやすい料理です。

ただし、チーズや生ハムなどを感覚で多く使用すると、想定以上に原価が上がります。

原価率の計算方法

原価率は、次の式で計算します。

原価率=原材料費÷販売価格×100

例えば、材料原価が450円、販売価格が1,500円の場合は次のようになります。

450円÷1,500円×100=30%

1枚当たりの粗利益は、単純計算で次のとおりです。

1,500円-450円=1,050円

ここから人件費、家賃、水道光熱費、決済手数料などを支払います。

ピザ1枚の原材料費の目安

使用する材料によって異なりますが、前回の記事では次のような目安を紹介しました。

  • 生地:80~120円
  • ソース:40~70円
  • チーズ:180~300円
  • トッピング:50~150円

合計すると、1枚当たり約370~690円です。

特に原価への影響が大きいのはチーズです。

チーズを手づかみで載せるのではなく、1枚分を計量しておくことで原価を安定させられます。

原価450円の場合の販売価格

材料原価を450円とした場合、販売価格ごとの原価率は次のようになります。

  • 販売価格1,200円:原価率37.5%
  • 販売価格1,500円:原価率30%
  • 販売価格1,800円:原価率25%
  • 販売価格2,000円:原価率22.5%

単純に原価率を下げればよいわけではありません。

商品の魅力、ボリューム、立地、客層、競合店の価格なども考慮して販売価格を決めます。

原価率30%前後を一つの基準にする

飲食店では原価率30%前後が一つの目安とされますが、すべての商品を30%にそろえる必要はありません。

定番商品は注文しやすい価格にし、原価率を少し高めにすることがあります。

一方で、ドリンク、デザート、追加トッピングなど、原価率が比較的低い商品と組み合わせ、注文全体で利益を確保します。

メニューを3種類に分けて考える

ピザメニューは、次のように分けると設計しやすくなります。

定番商品

マルゲリータなど、初めてのお客様が注文しやすい商品です。

材料数を抑え、仕込みを標準化します。

高単価商品

生ハム、魚介、複数のチーズなどを使用し、特別感を出す商品です。

原価だけでなく、見た目やメニュー名によって価値を伝えます。

季節限定商品

旬の野菜や果物を使い、定期的に内容を変えます。

新鮮さを出しながら、食材の仕入れ状況にも対応できます。

食材ロスを減らす

原価率は、レシピ上の原価だけでなく、廃棄によっても上昇します。

対策として、次の方法があります。

  • チーズを1枚分ずつ小分けする
  • ソースの使用量を決める
  • トッピングの重量を統一する
  • 複数メニューで同じ食材を使う
  • 売上予測に合わせて生地を仕込む
  • 少量ずつ仕込み、追加できる体制にする
  • 季節商品で余剰食材を活用する

セット販売で客単価を上げる

ピザ単品だけで利益を考えるのではなく、セット全体で考えます。

例えば、次のような組み合わせがあります。

  • ピザ+ドリンク
  • ピザ+サラダ
  • ピザ+スープ
  • ピザ+デザート
  • ピザ+前菜

ピザの価格を上げにくい店舗でも、セット販売によって客単価と粗利益を高めることができます。

まとめ

ピザメニューでは、原価率だけでなく、1枚当たりの粗利益、食材ロス、提供時間、セット注文まで含めて考えることが大切です。

生地、ソース、チーズ、トッピングの使用量を統一し、誰が作っても同じ原価になる仕組みをつくります。