ガス式ピザ窯に必要な換気とは?

ガス式ピザ窯に必要な換気とは?

ガス式ピザ窯に必要な換気とは、単に煙を外へ出すことではありません。
大きく分けると、次の3つを考える必要があります。

1. 燃焼に必要な新鮮な空気を取り入れること
2. 厨房内に熱気や燃焼排気をこもらせないこと
3. 一酸化炭素中毒を防ぐこと

ガスを燃焼させる機器を使う以上、厨房や店舗全体としての換気は必要です。厚生労働省も、業務用厨房施設ではガス燃焼機器の使用中に十分な換気能力を持つ換気設備を稼働させること、CO警報センサーの設置、燃焼状況や換気設備の点検を求めています。

「排気煙突不要」=「換気不要」ではない

ここが一番誤解されやすい部分です。

ガス式ピザ窯の中には、窯自体に専用の排気煙突を必要としないタイプがあります。
しかし、これは厨房や店舗の換気が不要という意味ではありません。

正しくは、

窯自体の排気煙突は不要。
ただし、厨房または店内全体の換気は必要。

ということです。

特にDogamaの場合は、窯本体に排気煙突を設ける必要がない構造と考えるのが適切です。一般的な大型石窯のように、窯から煙突を立ち上げて排気するタイプとは異なります。

ただし、Dogamaもガス燃焼機器であるため、厨房や店舗全体として、燃焼に必要な空気の供給と、熱気・燃焼排気を逃がす換気は必要です。

Dogamaの場合、窯の真上にレンジフードは基本的に不要

Dogamaで特に注意したいのは、窯の真上にレンジフードを付ければよい、という考え方ではないことです。

Dogamaの窯上部には排気穴があります。
その真上にレンジフードを設けて強く吸引すると、窯内部の熱が天井部の排気穴から吸い出されてしまい、炉内温度が上がりにくくなる可能性があります。

つまり、Dogamaの場合は、

窯の真上で吸うのではなく、厨房全体・店内全体で換気を考える

という設計が向いています。

レンジフードを窯の上に直接かぶせるよりも、厨房全体の換気扇、給気口、空気の流れ、CO対策を含めて計画する方が適切です。

必要なのは「排気」だけでなく「給気」

換気というと、どうしても「換気扇で外に出す」ことばかり考えがちです。
でも、ガス式ピザ窯では給気も重要です。

ガスが燃えるには酸素が必要です。
厨房内の空気が不足すると、燃焼が不安定になったり、不完全燃焼を起こしたりする可能性があります。

日本ガス協会も、給排気設備に不備があると一酸化炭素中毒につながる恐れがあると注意喚起しています。

そのため、ガス式ピザ窯を導入するときは、

  • 換気扇は十分に機能しているか
  • 給気口は確保されているか
  • 厨房が負圧になりすぎていないか
  • 窯の周辺に熱気がこもらないか
  • 客席側に熱や臭いが流れないか

を確認する必要があります。

Dogamaのガス消費量を踏まえた確認

Dogamaで使われるガスコンロのガス消費量は、6,500〜7,300kcal/h です。

導入時には、このガス消費量をもとに、既存厨房機器との合計ガス使用量を確認します。

たとえば、厨房内にすでに、

  • ガスコンロ
  • ガスオーブン
  • フライヤー
  • 給湯器
  • グリラー

などがある場合、Dogama単体ではなく、店舗全体のガス使用量・換気量・給気量として考える必要があります。

建築基準法関連の換気設備の考え方でも、火を使用する調理室では、燃料消費量や理論廃ガス量などをもとに有効換気量を求める考え方が示されています。

一酸化炭素対策も必要

ガス式ピザ窯で最も注意したいリスクのひとつが、一酸化炭素中毒です。

一酸化炭素は無色・無臭のため、人が気づきにくい危険があります。
そのため、業務用厨房ではCO警報器や業務用換気警報器の設置が望ましいです。

日本ガス協会も、業務用厨房での一酸化炭素中毒防止のため、音声や表示ランプで換気を促す業務用換気警報器の設置をすすめています。

ガス式ピザ窯を安全に使うには、

  • 使用前に換気設備を動かす
  • 給気口をふさがない
  • CO警報器を設置する
  • 警報が鳴ったときの対応を決めておく
  • 定期的に燃焼状態を確認する

といった運用ルールも必要です。

Dogama導入時の正しい説明文

記事や商品説明に入れるなら、次の表現が安全でわかりやすいです。

Dogamaは、窯自体に排気煙突を必要としない構造のため、一般的な石窯のような煙突工事の負担を抑えやすいピザ窯です。ただし、ガス燃焼機器である以上、厨房や店舗全体の換気は必要です。燃焼に必要な新鮮な空気を確保し、熱気や燃焼排気がこもらないよう、店舗全体の給気・換気計画として考えることが大切です。

またDogamaの場合、窯の真上にレンジフードを設置して強く吸引すると、窯天井部の排気穴から内部の熱が吸い出され、炉内温度が上がりにくくなる場合があります。そのため、窯の上に専用フードを設けるのではなく、厨房全体の換気で対応する考え方が適しています。

導入前に確認すべき項目

ガス式ピザ窯を設置する前には、最低限この項目を確認します。

確認項目 内容
ガス種 都市ガスか、LPガスか
ガス消費量 Dogamaの場合は6,500〜7,300kcal/h
既存厨房機器 他のガス機器との合計使用量
給気 新鮮な空気が入る経路があるか
排気・換気 厨房全体の換気能力が足りるか
レンジフード Dogamaの真上には基本的に設けない方がよい
CO対策 CO警報器・換気警報器を設置するか
設備確認 ガス会社・設備業者・必要に応じて消防や保健所に確認

まとめ

ガス式ピザ窯に必要な換気は、窯の煙突だけの話ではなく、厨房全体の空気の流れの話です。

特にDogamaの場合は、

窯自体の排気煙突は不要。
ただし厨房全体の換気は必要。
窯の真上にレンジフードを付けると、内部熱が吸い出されて温度が上がりにくくなるため、基本的に不要。
燃焼に必要な新鮮な空気は、厨房または店内全体の給気・換気計画として考える。

この説明が一番正確です。

つまり、Dogamaの換気は、
「窯上で吸う」のではなく、「店舗全体で空気を入れて、厨房全体で熱気や燃焼排気を逃がす」
という考え方になります。